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TORENDIA

詩について語らず

本文約1,300字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

詩の講座への執筆依頼に対し、詩について語ることが不可能な自身の心境を綴る。作者は詩を言語による衝動的な放電と捉え、詩的通念とは異なる独自の道を歩む。言語の意味を媒体として鬱積物を表現する試みや、音楽的な無意味性への憧憬を語りつつ、自身の創作手法が研鑽の途上にあることを明かす。詩学を確立できずに暗中摸索する現在の到達点と、なぜ詩について語れないかという根源的な理由を率直に叙述する。

高村光太郎

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🎧 詩について語らず / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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詩の講座のために詩について書いてくれというかねての依頼でしたが、今詩について一行も書けないような心的状態にあるので書かずに居たところ、編集子の一人が膝づめ談判に来られていささか閉口、なおも固辞したものの、結局その書けないといういわれを書くようにといわれてやむなく筆をとります。

ところが、書けないといういわれを書こうとするとこれが又なかなか書けません。なぜ書けないかがはっきり分るくらいなら、当然それは書けるわけであり、本当はただいわれ知らずに書けないのだという外はないのでしょう。

詩は書いていながら、詩そのものについて語ることが今どうしても出来ないのです。どうしてでしょう。以前には断片的ながら詩について書いたこともありましたが、詩についてだんだんいろいろの問題が心の中につみ重なり、複雑になり、却て何も分らなくなってしまった状態です。今頃になってますます暗中摸索という有様なのです。

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