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TORENDIA

ポオとルヴェル

本文約2,000字 ・ 読了時間 約5分

あらすじ(AIが作成しました)

探偵小説の愛読者である著者が、ポオやルヴェルをはじめとする国内外の探偵小説作家とその作品について論じる。短篇に探偵小説の生命を見出す著者が、ポオの作品が持つ感興や、ルヴェルの小説が備える魅力について綴る。また、チェスタトン、ドイル、オルチーらの作品に対する私見や、探偵小説というジャンルが英米仏の作家に優位性を持つという自身の考察を収める。

小酒井不木

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🎧 ポオとルヴェル / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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私の一番好きな探偵小説は、短篇ではやはりポオとルヴェルである。ポオの作品のうち、探偵ヂュパンの出て来る三つの物語は勿論であるが、その外に、

The Black Cat.

The Cask of Amontillado.

The Fall of the House of Usher.

The Gold-Bug.

Hop-Frog.

Mesmeric Revelation.

The Oblong Box.

The Masque of Red Death.

The Premature Burial.

System of Dr. Tarr and Professor Fether.

The Tell-Tale Heart.

"Thou art the man."

など、いつ読んでも、読むたんびに新らしい感興が湧く。System of Dr. Tarr and Prof. Fether. の最後の部分の狂者たちの行動の描写に至っては、面白いというよりも自然と頭がさがるのを覚える。いずれ私は「犯罪文学研究」の中に、私のポオ論を書くつもりであるが、私はいつもポオより後の時代に生れたことを喜んでいるのである。

ルヴェルの作品では、今一々数えあげるの煩を避けるが、一つとしてうれしくないものはない。私はルヴェルの書くような小説を自分でも書いて見たいという年来の希望であるが、彼の作品を読むと、自分自身の筆があまりに見すぼらしくなって、穴へでもはいりたくなるくらいである。

次に短篇ではチェスタトンが好きである。最もチェスタトンの英語は、どういうものかポオの英語のように、私に迫って来ない。これは勿論私の英語の力が足らぬためでもあろうから「不足」はいえぬが、とにかく、師父ブラウンの出て来る短篇と The man who knew too much. に収められた作品は、何ともいえぬ、いい味がある。

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