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TORENDIA

「日本民族」とは何ぞや

本文約6,000字 ・ 読了時間 約13分

あらすじ(AIが作成しました)

「日本民族」とは何ぞやは、日本国民が天孫民族と異民族との混淆共棲によって成り立つ複合民族であることを論じる。考古学や人類学等の実証に基づき、皇室を宗家と仰ぐ一大民族が、歴史を通じて先住民族や帰化民族を同化・融合してきた経過を説く。多様な背景を持つ人々が天皇を元首として結びつき、互いに協力して国家の幸福を図る一大民族としての「日本民族」の本質と、その寛大なる抱容の歴史的意義を明らかにしている。

喜田貞吉

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🎧 「日本民族」とは何ぞや / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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本誌の創刊に際して、余輩の常に使用するに慣れたる「日本民族」なる語が、本来何を意味するか、「日本民族」とは本来いかなるものなるかを説明して、あらかじめ読者諸賢の理会を請うは、余輩が本誌を利用してその研究を進める上に、最も必要なる事と信ずる。

「日本民族」なる語は、近時広く学者・政治家・教育家等の間に用いられて、暗黙の間にほぼその理会は出来ている事とは思われるが、しかもなお時に余輩とは違った意味に解し、「日本民族」即「天孫民族」と考えているものも、世間には少くない様である。

日本民族すなわち天孫民族であるとの思想は、実際上多数の帝国臣民の、斉しく抱懐するところである。そして余輩もまた、或る意味においてこれを信ずる一人である。我ら帝国臣民は、実にその古伝説の教うるところにしたがって、天孫の嫡統を継承し給える我が皇室を宗家と仰ぎ奉り、その天壌無窮の皇運の下に、協同一致して国家の発展を希い、国民の幸福を図っている民族に外ならぬのである。しかしながら、さらにその起原に遡りて研究を重ねて見ると、そこには種々雑多の異民族の、混淆共棲の事実を否定する事が出来ぬ。それはただに考古学者や、人類学者・土俗学者・社会学者等が、その専門学的見地よりこれを立証するのみならず、我が古伝説や歴史の示すところも、また正にこれを証明しているのである。考古学者は我が国土に存在する遺物・遺蹟を調査して、種々異りたる系統の民族の、かつて存在せし事実を認めている。土俗学者は我が国民の古今の風俗・習慣を調査して、種々異りたる系統の遺風の、今なお存在するの事実を認めている。人類学者・社会学者等、またそれぞれに、その研究の立場から、ただに種々系統を異にする民族の混淆共棲するものあるのみならず、時には地方的にも、しばしばその差異の存在が認められる事を立証しているのである。

これらの諸研究は、いずれも実地の上に立脚したもので、その立証する事実は、到底これを否定することの出来ない性質のものである。

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