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TORENDIA

時勢と道徳観念

本文約1,600字 ・ 読了時間 約4分

あらすじ(AIが作成しました)

時勢や境遇により善悪の基準や道徳観念が変容することを、歴史上の事例を引いて論じる。武士の時代における「盗賊」や「悪党」の呼称が、単なる罪人ではなく強勇や剛胆者への尊敬を意味した例を挙げ、太平の世の道徳観で過去の歴史を一方的に批評することへの戒めを綴る。当時の海賊や悪名を負った武士たちが、現代とは異なる評価軸の中でいかに捉えられていたかを紐解き、歴史的事実に対する多角的な視点の必要性を説く一編である。

喜田貞吉

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🎧 時勢と道徳観念 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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虎関の作と云い、玄慧の作とも言われる異制庭訓往来に、

賊に大小あり、小罪既に大罪よりも軽し。小賊何ぞ大賊に等しからんや。窃盗・強盗は山賊・海賊の比にあらず。山賊・海賊は他領押両(領)の大賊党に比せず。又位を諍ひ国を奪ふの大盗よりも軽し。然らば末代は皆賊世なり。たゞ我一人のみにあらざるなり。夫れ殷湯の夏を奪ひ、周武の紂を伐つ、何ぞ尭舜揖譲の政に同じからん。全く聖主賢君の風にあらず。

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