アイヌ語学
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あらすじ(AIが作成しました)
ジョン・バチラー博士のアイヌ語聖書や辞書が、世界的権威として評価されつつも、実際には研究に役立たない欠陥品であることを論じる。地名研究家たちがその誤った辞書を根拠にアイヌ語地名の解釈を誤る現状を指摘し、開拓者の功績を認めつつも、アイヌ語学界がいまだ事始めの段階にとどまっている実情を厳しく批判する。本作は、著者が当時のアイヌ語学界の現状と権威主義の問題点を鋭く突き、学問的誠実さを問う講演録である。
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アイヌ語の研究にかけては、世界的な権威として、その名声をうたわれているジョン・バチラー博士が、アイヌ語で説教をして、アイヌを感心させたという話が伝えられております。明治の中頃、といえば、アイヌがまだアイヌ語を使って暮らしていた時代なのでありますが、北海道の南の方の、とあるアイヌ部落に、当時まだ非常に若く、新進気鋭の牧師であられたバチラー博士があらわれて、部落のアイヌを集めて、キリスト教について、アイヌ語で説教を致しました。滔々と何時間か、アイヌ語でペラペラと説教をするのを、ポカンと口を開いたまま、呆気にとられて聞いていたアイヌたちは、博士の長い長いアイヌ語の説教が終ると、感嘆していったということであります。――「えらいもんだな。さすがに、鉈と鎗を使ってものを食う先生だけあって、あのアイヌ語のうまいこと!ただ惜しいことには、北の方のアイヌ語でしゃべったので、何をいったんだかちっとも分らなかった」といったというのです。そのバチラー博士が、今度は北の方の部落に現われ、やはり滔々とアイヌ語で説教しますと、そこのアイヌも、びっくりして、――「えらいもんだな。さすがに、ものを食うにも鉈と槍を使って食う先生だけあって、あのアイヌ語の上手なこと!ただ惜しいことには、南の方のアイヌ語でしゃべったので、何をいったんだか、さっぱり分らなかった……」、といったということであります。