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TORENDIA

焔の后

本文約340字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

丑三つ時の森の奥に燃え立つ小さな焔を「后」に見立て、永劫の光明の宮に君臨する王者の幻想を、妖しい調べで詠む末吉安持の詩。

末吉安持

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🎧 焔の后 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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気も遠く世も消え/\や

丑三つの森の奥の

白檀ほのにくゆり

木薩地しづき頃ほひ。

魑魅が気夢にふれて

孵りし我かの心地。

皐月闇霊気ばしる

夜半の戸に額を垂れて

あゝ堪へ難き胸の狂火。

雛よばふ焼野の雉子の

闇睨む眼か きらに

燃え飛ぶ野火の遠火の

青火魂――あなやの刹那。

魄霊ゆらに揺ぎつ

讃歌咽喉をあふれて

狂ひ心地、小手招き、

いと深き闇のをちに

認め得し小さき焔の后。

五十年のわが歌の世を

上下の永劫に

うるはしくも霊妙く。

不滅の光明の宮の

常虹の御座の上。

われ生命の王者が

斎かれむほのほの后

猛火の天衣左手に

着代をすゝむる情の素振よ。

この時白隼とびて

天の世に拍手打つ音もす

くつがへれ今のこの世

我こそは理想の宮に

ひとり笑む王者なるぞ。

焔そは燃ゆるもの

身の膏しぼるものか。

あゝ好し、后に参る。

焼けても人世の外に活くべし。

完

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