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TORENDIA

夜通し風がふいていた

本文約210字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

竹内浩三

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🎧 夜通し風がふいていた / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

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上衣のボタンもかけずに

厠へつっ走って行った

厠のまん中に

くさったリンゴみたいな電灯が一つ

まっ黒な兵舎の中では

兵隊たちが

あたまから毛布をかむって

夢もみずにねむっているのだ

くらやみの中で

まじめくさった目をみひらいている

やつもいるのだ

東の方が白んできて

細い月がのぼっていた

風に夜どおしみがかれた星は

だんだん小さくなって

光をうしなってゆく

たちどまって空をあおいで

空からなにか来そうな気で

まってたけれども

なんにもくるはずもなかった

完

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