TORENDIA
てんぷらの茶漬
け
北大路魯山人
TORENDIA
てんぷらの茶漬け
本文約480字 ・ 読了時間 約1分
あらすじ(AIが作成しました)
揚げたてよりもむしろ残り物のてんぷらを炙り直して熱い茶漬けにする食べ方を、甘いつゆを避け塩か醤油をかけるのがこつだと説く北大路魯山人の食談。
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🎧 てんぷらの茶漬け / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう
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てんぷらの茶漬けは油っ濃いもので、油っ濃いものの好きな方に好かれるのは無論である。
揚げたてのてんぷらを茶漬けにするのはもとより差支えないが、本来、てんぷらの茶漬けは古いてんぷらの利用にある。昨日の残りのてんぷらだとか、一旦、冷え切ったものを生かして食う食い方である。それにはまず火鉢に網を載せ、一旦、てんぷらを火にかける。いくぶん焦げができるくらいに火をあてる。それを熱い飯の上に載せ、塩を適宜にかけるのである。
前にまぐろの茶漬けで話したように、濃い目の熱いお茶をかける。御飯の量は、みずからの腹具合に相談して、盛ったらよい。ただ、ここに注意すべきは、てんぷらの茶漬けは甘いものを嫌うが故に、てんぷらのつゆをかけてはならぬ。必ず生醤油か、塩をかけるべきである。
大根おろしは新鮮なものほどよく、辛い大根があれば、なおさら具合がいい。要するに、てんぷらの茶漬けは、残ったてんぷらを生かして食べる方法である。焙るため油がこなれ、香ばしくて、意外に美味しいものである。材料になるてんぷらが、良質のものでなければ、美味しくならないことは言うまでもない。
(昭和九年)
完
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