本文へ移動
TORENDIA

国際雪氷委員会のことなど

本文約7,300字 ・ 読了時間 約15分

あらすじ(AIが作成しました)

国際雪氷委員会は、雪と氷河の観測を通じた国際協力を目指す組織として発展した。戦前から戦後にかけてチャーチ博士らの主導で総会を重ね、雪の分類や積雪調査といった課題を議論する。日本からも研究者が会員として参加し、戦時下においても研究を継続した。本作は、同委員会の歴史と国際的な研究の進展、そして雪の分類に関する世界的な協力体制の構築に向けた取り組みを綴る。

中谷宇吉郎

速度
🎧 国際雪氷委員会のことなど / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 10

国際雪氷委員会(International Commission of Snow and Ice)は、ごく最近まで国際雪及び氷河委員会(International Commission on Snow and Glaciers)という名前で、国際水文学協会(International Association of Hydrology)の一部となっていた。

雪及び氷河委員会の名の起りは、氷河委員会(Commission of Glaciers)から始まったのである。この委員会は、初めは同好の人々が集って、氷河の進出及び後退の連続観測を、熱心に継続していたものである。それが水文学協会において、水文学に近縁の学界として承認されたのが第一歩である。

一方アメリカ地球物理学連盟(American Geophysical Union)は、初め連盟内に、雪の部会をもっていたのであるが、国際的協力を便ならしめるために、雪委員会(Commission of Snow)に、その仕事をゆだねることにした。また気象学協会(Association on Meteorology)の賛同を得て、水文学協会もまた、この雪委員会を支援することになった。ただしその時に、この雪委員会の主な仕事を、積雪水量調査及び水量予報におくことにとりきめた。最初に委員長に選ばれたのは、アメリカのネバダ大学のJ・E・チャーチ博士であった。同博士は、その後十五年にわたり、昨一九四八年八月のオスロ会議まで、引きつづきその任にあたり、氷河委員会との合併後は、雪及び氷河委員会総裁として、熱心な努力をつづけた。

雪委員会の第一回の総会は、一九三三年にリスボン市で開かれ、チャーチ博士を委員長とし、他に瑞西のマーカントン教授及びイタリアのエレディア教授が顧問として、これを援けた。

中谷宇吉郎の他の作品

同じジャンルの朗読つきの本