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TORENDIA

魔法修行者

本文約16,000字 ・ 読了時間 約33分

あらすじ(AIが作成しました)

細川政元は、管領という要職にありながら飯綱法を二十年も行じ続けた魔法修行者である。本書は、古今東西に存在し人類の歴史や心理と深く関わる魔法の概念について論じ、日本における変遷やその種類に触れつつ、政元をはじめとする修業者たちの姿を通して、歴史の闇に埋もれた不思議な方術と人々の精神世界を綴るものである。

幸田露伴

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魔法。

魔法とは、まあ何という笑わしい言葉であろう。

しかし如何なる国の何時の代にも、魔法というようなことは人の心の中に存在した。そしてあるいは今でも存在しているかも知れない。

埃及、印度、支那、阿剌比亜、波斯、皆魔法の問屋たる国だ。

真面目に魔法を取扱って見たらば如何であろう。それは人類学で取扱うべき箇条が多かろう。また宗教の一部分として取扱うべき廉も多いであろう。伝説研究の中に入れて取扱うべきものも多いだろう。文芸製作として、心理現象として、その他種の意味からして取扱うべきことも多いだろう。化学、天文学、医学、数学なども、その歴史の初頭においては魔法と関係を有しているといって宜しかろう。

従って魔法を分類したならば、哲学くさい幽玄高遠なものから、手づまのような卑小浅陋なものまで、何程の種類と段階とがあるか知れない。

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