TRENDIA CLASSIC
定本青猫
萩原朔太郎
1 / 37
[#ページの左右中央]
宇宙は意志の現れであり、意志の本質は惱みである
シヨウペンハウエル
[#改ページ]
自序
「青猫」の初版が出たのは、一九二三年の春であり、今から約十年ほど昔になる。その後ずつと絶版になつて、市上に長く本を絶えて居た。元來、詩集といふものは、初版限りで絶本にするところに價値があるので、版を重ねて増册しては、詩集の人に貴重される稀本の價値が無くなつて來る。しかも今日、あへてこの再版を定本にして出す所以は、著者の私にとつて種種の理由があるのである。
第一の理由は、初版「青猫」の内容と編輯とが、私にとつて甚だ不滿足であり、意にみたないところが多かつた爲である。この詩集の校正が終り、本が市上に出始めた頃、私はさらにまた多くの詩を作つて居た。それらの詩篇は、すべて「青猫」に現れた同じ詩境の續篇であり、詩のテーマに於てもスタイルに於ても、當然「青猫」の中に編入すべき種類のものであつた。否むしろそれが無ければ、詩集としてのしめ括りがなく、大尾の完成が缺けるやうなものであつた。しかも詩集は既に製本されて出てしまつたので、止むを得ず私は、さらに此等の詩を集めて一册にし、青猫續篇詩集(第二青猫)として刊行しようと考へた。然るにその出版の好機がなく、且つ詩の數が少し豫定に足りないので、そのまま等閑に附してしまつた。但し此等の詩篇は、當時雜誌「日本詩人」その他に發表し、後に第一書房版の綜合詩集にも編入したので、私の讀者にとつては既に公表されてる者なのである。しかも「青猫」を完全な定本詩集とする爲には、是非とも此等の詩を補遺しなければならないので、初版出版後今日まで、長く私はその再版の機會を待つて居た。
萩原朔太郎の他の作品
TRENDIA CLASSIC
喫茶店にて
萩原朔太郎
喫茶店にて
萩原朔太郎 ・ 約2分
TRENDIA CLASSIC
三人目の患者
萩原朔太郎
三人目の患者
萩原朔太郎 ・ 約1分
TRENDIA CLASSIC
たびよりかへれ
る巡禮のうた
萩原朔太郎
たびよりかへれる巡禮のうた
萩原朔太郎 ・ 約1分
TRENDIA CLASSIC
利根川の岸邊よ
り
萩原朔太郎
利根川の岸邊より
萩原朔太郎 ・ 約1分
TRENDIA CLASSIC
よき祖母上に
萩原朔太郎
よき祖母上に
萩原朔太郎 ・ 約2分
TRENDIA CLASSIC
愛の詩集
萩原朔太郎
愛の詩集
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
愛の詩集
萩原朔太郎
愛の詩集
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
青いゆき
萩原朔太郎
青いゆき
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
秋
萩原朔太郎
秋
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
秋と漫歩
萩原朔太郎
秋と漫歩
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
秋の日
萩原朔太郎
秋の日
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
青猫
萩原朔太郎
青猫
萩原朔太郎