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TORENDIA

サレーダイン公爵の罪業

本文約19,700字 ・ 読了時間 約40分

あらすじ(AIが作成しました)

探偵のフランボーは、かつて名刺を送りつけてきたサレーダイン公爵を訪問するため、僧侶のブラウンと共にノーフォーク州の小川を小型帆艇で旅する。目的地である蘆の島には公爵と名乗る人物が住んでいたが、その館では不可解な緊張が漂っていた。ブラウンは自身の洞察から、この地で起こる複雑な人間関係の裏にある欺瞞と罪の構図を明らかにしていく。本作は、対立する者同士を衝突させて共倒れを狙う、極めて冷酷な知略の真相を描く。

チェスタートン Chesterton

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一

フランボーがウェストミンスターにある彼の探偵事務所の仕事を一月休んだ時に、彼は撓舟のように小さい、一艘の小型の帆艇に乗って旅に出た。東部諸州の小さい川を通った時、それはあまりに小さいので、ちょうど魔法船が陸の牧場や麦畑の中を帆走って行くように見えた。舟は二人乗として快適なものであった。そして必要品を置くに足るだけの場所のみで、フランボーはそこに自分の哲学から割出して必要と考えた品々を蓄えていた。それ等は四つの主要部分に分類することが出来た――食いたい時の用意として鮭の鑵詰、まさかの場合の用意として装填された何挺かの短銃、気が遠くなるようなことがないとも限らんというので一罎のブランデー酒、それからヒョコリ死なないともかぎらないというので一名の坊さん。この軽い荷物を積載して彼はノーフォーク州の小川から小川へと、最後には『広沢』地方(英国東部にて河水が湖のようにひろがりたる所)へ達するようにゆるゆると廻って行った、行く行くあるいは水郷の庭園や牧場、あるいは河水に姿をうつす館や村落の画のような景色を賞し、またあるいは池沼幽水に釣糸を垂れて、岸辺に道草をくいながらの旅であった。

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