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TORENDIA

新国劇の「屋上庭園」を観て

本文約1,900字 ・ 読了時間 約4分

あらすじ(AIが作成しました)

新国劇による『屋上庭園』の上演に際し、作者は自作が既成劇団の手で演出されることの苦痛や葛藤を吐露する。観衆の趣味に対する劇団の姿勢や、演出における作品の精神の扱い、そして俳優の演技と観衆への訴求力について考察し、新劇の啓蒙という観点から自身の抱く期待と懸念を綴る。作者自身の立場を踏まえ、演劇における革新と俳優教育の重要性、さらに演出者が作品に対して持つべき姿勢を論じる批評的な文章である。

岸田國士

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🎧 新国劇の「屋上庭園」を観て / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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年末から旅行をしてゐたので、今日(十四日)見ました。

一体、作者が、ある俳優または劇団に、自分の作品の上演を許可し、時には依頼することもあるが、さういふ場合にその俳優の舞台を云為することは、礼儀上謹しむべきことであつて、ましてこれを公表することは私の趣味からいつても可嫌なことだが、いろ/\の場合に言つてゐるやうに、現在はある意味で新劇の啓蒙時代である。演劇の当事者は勿論、その研究者、さらに一般観衆すらも在来の芝居に対して新しく起つてくる運動に自覚的な眼を向けなければならないのですから、私は忌憚なく今度の沢田氏の舞台を見ての感想を述べませう。この感想は、決して一個の劇評家としての立場からでないことを断つておきます。言い換へれば、自分の作品を他人が演出した場合に、作者としては先づ考へなければならないことは、その演出者の立場といふことで、それさへはつきりすれば、おのづから、作者の気持ちもはつきりする訳です。

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