小ぐまさん の かんがへちがひ
本文約1,100字 ・ 読了時間 約3分
あらすじ(AIが作成しました)
路端で遊ぶ小ぐまは、通りかかったお猫から赤いほおずきを一つ譲り受ける。翌日二つにして返す約束を交わしたが、畑にあるはずのほおずきの木は、小ぐまの勘違いで別の木であった。困り果てて泣く小ぐまのもとへあひるが集まり、やがて約束を忘れていたお猫も現れる。お猫は怒るどころか小ぐまを思いやり、三人は仲良く昼食をとる。約束を果たすことに奔走する子熊の純真さと、動物たちの心温まる交流を描く。
💰 この本を応援する(投げ銭)
ある日小ぐまさんが路ばたであそんでゐますと、お猫さんが通りがゝりました。お猫さんは、ふところから 赤いものをとりだして
「小ぐまさん、これなんだか知つてる?」とききました。小ぐまさんは 一目みて、それがほゝづきだとわかりましたので、
「あら、いゝのね。ひとつでいいから下さいな。」といひました。
「まあ、ひとつ下さいですつて。とてもね、大事なのよ、あげられやしない。」とお猫さんはいひながら、皮をむいて、ほゝづきの実をだしました。それをみると 小ぐまさんは、とても欲しくなりました。そして、自分のうちの畑のすみに、一本 ほゝづきの木があるのを思ひだして、
「ね、いゝでせう? 明日、二つにしてかへすから、ひとつだけ下さい。うちにほゝづきの木があるの。」といひました。お猫さんは、
「まあ、二つにしてかへしてくれるのなら一つあげませう。ぢやあ、あした、きつとね。」と指切りをして、ひとつ、くれました。小ぐまさんはうれしくて うれしくて、その晩 一晩、そのほゝづきを手のなかにいれて、ながめたり、着物をきせてお人形さんにしたりしてあそびました。
× × ×
その翌日、早く起きて、小ぐまさんは畑にゆきました。そしてお昼ころまで、あつちこつちをさがしましたが、ほゝづきの木の影も形もありません。やつと見付かつたのは、ほゝづきの木によく似た、まるで別の木なのでした。小ぐまさんは、すつかり考へちがひをして、これをほゝづきの木だと思つてゐたのです。小ぐまさんはどんなに心配したことでせう。お猫さんがこれをきいたらどんなにおこるだらうかと思つて、大きい声をだして泣いてをりました。
小ぐまさんの声があまり大きいので、お隣りのあひるさんがやつてきました。あひるさんは、たづねました。
「どうしたのですか、私にはなして下さい。」