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TORENDIA

あひるさん と つるさん

本文約1,000字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

羽が短く飛ぶことのできないあひるは、空を飛ぶことに憧れ、近所の鶴の羽を貸してもらいたいと願う。あひるは自身の万年筆や時計、おもちゃなどの持ち物をすべて鶴に譲り、羽を借りる機会をうかがう。鶴は理由も分からぬまま品物を受け取り続けていたが、やがて母親にその事実が発覚する。あひるのひたむきな願いを知った鶴の両親は、飛行機の社長である父親の力を借りて、あひるに空からの景色を見せることを計画する。

村山籌子

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🎧 あひるさん と つるさん / 朗読音声: VOICEVOX:九州そら

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あひるさんは鳥は鳥でも羽が短いのでとぶことが出来ません。あひるさんの近所に、鶴さんがゐました。二人はお友達でした。

あひるさんは鶴さんの羽を見る度に一度貸してもらひたくて仕方がありません。でも、貸して下さいなどといふことは、あひるさんは恥しくて言へません。「鶴さん、君の羽は飛べるからいゝねえ。僕、君に、僕の持つてゐる万年筆をあげようか」とあひるさんが言ひました。鶴さんは大喜びで、「うれしいなあ、ほんとに呉れるのかい。」と言ひました。「うん、今あげる。」と言つて、あひるさんは鶴さんに万年筆をあげてしまひました。そして鶴さんは毎日、それを胸にはさんでゐます。でも「ぢやあ、君に、僕の羽を貸してあげよう。」とは言ひません。

あひるさんは、又ある日、鶴さんに、時計をあげました。それから靴、それから、鉛筆、色紙、お菓子、本、おもちや、あひるさんは持つてゐるものをみんな鶴さんにあげました。

鶴さんはお家にそれを持つて帰つて、机の中に誰にも言はないでしまつてをきました。鶴さんはどういふわけで、こんなに色々なものをあひるさんがくれるのだか、分らなかつたので、心配だつたからです。でも子供でしたから、矢張りくれるものはもらはずには居られなかつたからです。

すると鶴さんのお母さんが、その引出しを開けて、中にこんな物が一杯はいつてゐるので驚いて鶴さんに聞きました。鶴さんはほんとのことを話しました。鶴さんのお母さんは、早速あひるさんのお家へ行つて、あひるさんのお母さんに、そのことを話しました。

あひるさんのお母さんは、あひるさんを呼んで、どうして、こんなに沢山鶴さんへお母さんにはだまつて、ものを上げたのかと聞きましたが、あひるさんは顔を真赤にしてどうしても言ひません。おしまひに、たうたう小さな声で言ひました。「私は、鶴さんの長くて強い羽を貸してもらつて飛んで見たかつたからです。鶴さんに、好きなものをあげたら、鶴さんが、僕に、その羽を貸すだらうと思つたからです。」あひるさんのお母さんは鶴さんのお母さんに、そのことを申しました。

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