耳長さん と あひるさん
本文約980字 ・ 読了時間 約2分
あらすじ(AIが作成しました)
ランニング中に出会った白いあひるから、面白い遊びだと誘われた耳長さん。勝てばボタンがもらえるという言葉を信じ、好奇心に負けた耳長さんは、自分の洋服のボタンを次々と差し出してしまう。あひるの言葉に乗せられてボタンをすべて失った耳長さんは、帰宅後に母親から厳しく叱られ、翌日に先生へ報告すると告げられてしまう。泣き濡れながら後悔する耳長さんは、二度とあひるの誘いに乗らないことを心に決める。
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ある朝のことです。耳長さんが、一人でランニングのおけいこをしてをりますと、一匹のあひるさんが、そばへやつて来ました。とても、ずるい、小さな、真白いあひるさんです。そして、耳長さんに言ひますのに
「僕、とても面白いあそびを知つてんだよ。」
そこで、耳長さんは、気が弱いのに、何でも知りたがるくせがあるので、早速その話にのつて、目を丸くして言ひました。
「何? 面白いあそび?」
「ボタン遊びさ。」と、あひるさんが勿体ぶつて答へました。
「ボタン遊びつて、僕知らないよ。教へてね。」と、耳長さんはあひるさんの手を引つぱりました。
「とてもやさしいの。そして、勝つた方が、ボタンをもらへるの。」と、あひるさんはボタン遊びを、耳長さんに話してやりました。耳長さんは、すぐ勝てるやうな気がしました。そして山程勝つたボタンをもつてかへつたら、お母さんがどんなに喜ぶだらうと思ひました。
「いくつボタンお家から持つてくればいゝの?」と耳長さんが聞きましたら、あひるさんは
「家から取つて来なくたつて、ホラ、ここにあるぢやないか。」と言つて耳長さんの洋服についてゐるボタンを引きちぎりました。耳長さんは、なる程、いゝ考へだと思つて、大喜びで、それを出して遊びましたが、負けてしまひました。耳長さんはがつかりしました。
「今度は、キツト君が勝つよ。」と、あひるさんが言ひますので、耳長さんは又その気になつて、ボタンをちぎつて出しました。そして、着物についてゐるボタンは一つのこらず負けてしまひました。
あひるさんは、勝つたボタンをザラザラとポケツトに入れて「グツドバイ、バイ。」と言つて飛んでつてしまひました。
お家へ帰りましたら、耳長さんは、さんざんにお母さんに叱られました。
「早くベツドへ行つておやすみ。母さんがボタンをつけといてあげますから。何てお前さんはお馬鹿さんだらう。明日、学校の先生にさうお話ししなくちやなりません。」