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TORENDIA

怪談会の怪異

本文約430字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

泉鏡花や市川猿之助らが集った怪談会で、先祖の秘密を語りかけた記者が突然高座から転げ落ち、数日後に亡くなったという田中貢太郎の実話怪談。

田中貢太郎

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震災の前であった。白画堂の三階で怪談会をやったことがあった。出席者は泉鏡花、喜多村緑郎、鈴木鼓村、市川猿之助、松崎天民などで、蓮の葉に白い強飯を乗せて出し、灯明は電灯を消して盆燈籠を点け、一方に高座を設けて、譚をする者は皆その高座にあがった。

数人の怪異譚がすむと、背広服を着た肥った男があがった。それは万朝報の記者であった。

「この話は、私の家の秘密で、公開を禁ぜられておりますが、もう時代もすぎましたから、話してもいいと思いますから話しますが、これは田中河内守を殺した話でありますが、それを殺した者は、私の祖父……」

と云いかけて詞がもつれだした。一座の者はおやと思って記者の顔へ眼をやる間もなく、その記者は前のめりになって高座の下へ落ちたので、怪談会はしらけてしまって、未明までやるはずのものが、一人帰り二人帰りして、十二時頃には何人もいなくなった。そして、その記者は脳溢血のような病気で、三日ばかりして歿くなった。これは市川猿之助の実話をそのまま。

完

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