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TORENDIA

人形物語

本文約550字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

小さな女の子が大きな人形を連れて花子の家を訪ねる場面から始まり、人形を我が子のように大切にする子供たちの日常を描く。人形に授乳をする幼い少女や、病気になった人形を診察する小さな医者と付き添いの少女の様子を切り取る。竹久夢二が愛らしい子供と人形たちが織りなす空想の世界や、子供の純粋な心の動きを温かい眼差しで綴る一編である。

竹久夢二

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🎧 人形物語 / 朗読音声: VOICEVOX:もち子さん

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あるちいさな女の児と、大きな人形とが、ある日お花さんのおうちをたずねました。

ところが その女の児は、それはもうほんとに、ちいさな女の児で、その人形はまた、それはそれはすばらしい大きな人形だったのです。

それゆえ、お取次に出た女中には、人形だけしか眼に入らなかったのです。女中はおどろいてお花さんに、

「まあお嬢さま! 大きなお人形さんがお嬢さまに逢いにいらっしゃいましたよ」と言いました。

2

「玉ちゃん」茶の間で、お母様の声がする。

「はあ」と愛想よく玉ちゃんは答えました。

「後生ですから、そこから鋏をもってきて頂戴な、ね」こんどはだまっていましたが、いそいでそこにあった人形を抱きあげて、

「あたし、いま、人形におっぱいあげていますの……」と言いました。暫くすると可愛い子守唄がきこえて来ました。

ねんねしなされまだ日はたかい。

暮れりゃお寺の鐘がなある。

3

お冬さんの人形は病気でした。

ちいさなお医者様は、大きな時計を出して、人形の脈をとりながら「ははあ」と小首をかたげました。

お冬さんは、心もとなさに、

「先生、いかがでございましょう」

とたずねました。先生は手を拭きながら、

「なあに、ちょっとした風邪ですから御心配には及びません。お子様方は夜おやすみの時、おなかを出さないように気をつけて下さい」

と言いました。

完

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