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TORENDIA

鵙征伐

本文約800字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

田圃へ出かけたまま帰らぬ父蛙を案じ、母子蛙が探しに出る。彼らは鵙に捕らえられた父の姿を発見し、悲しみのうちに弔いを営む。その様子を目にした雀は、鵙への復讐を誓い、仲間を募って行動を開始する。雀たちは鳥さしを巧みに誘導してドブへ落とし、そこから奪ったモチ棹を鵙の止まり木に仕掛ける。何も知らずにいつもの場所へ飛来した鵙が罠にかかり、もがく様子を追ってきた鳥さしが目撃するまでを描く物語である。

夢野久作

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🎧 鵙征伐 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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お父さんの蛙が田圃へ虫とりに行ったまま帰って来ませんので、お神さんの蛙と子供の蛙が心配をして探しに行きましたら、かわいそうにお父さん蛙は鵙に捕えられて茅の刈り株に突き刺されて日干になって死んでいました。

これは鵙が冬食べ物がなくなった時食べようと思って仕舞って置いたのです。

母蛙と子蛙は抱き合って泣きました。泣く泣くお父さんのカラカラの死骸を荷ってつぶれた蓮の葉のお寺に担ぎ込んで、親類や友達蛙が寄ってたかってお念仏をしてお葬いを済ましました。

そこへ一匹の雀が通りかかって、お前達は何をしているかと尋ねました。蛙どもがわけを話しますと、雀は肩を怒らして申しました。

「大体、あの鵙という奴は高い処へ止まってキイキイ威張った憎い奴だ。よし俺が仇を取ってやるから泣くな泣くな」

と言って飛んで行きました。

雀は友達を大勢集めて評議をしましたが、やがて八方に飛び散って鳥さしを探しました。鳥さしが見つかると雀どもは大勢連れ立って鳥さしの前をチューチュー啼きながら飛び回りました。鳥さしは、止まったと思って近付くと、パッと逃げます。又近付くとパッと逃げる。こうして深いドブの処まで誘って来ますと、案の定鳥さしは夢中になってドブの中に落ちました。その時に取り落したモチ棹を雀どもは寄ってたかって引っ啣えて山の方へ飛んで来て、いつも鵙が来る木のてっぺんに立てかけて置きました。

何にも知らぬ鵙はいつもの通り遠方からキイキイ啼きながら飛んで来ていつも止まる木の一番高い処に止まりますと、コハ如何に、足がピタリと吸い付きました。大変だと思って飛び立つと、今度は羽根がモチにからまってしまいました。

「キイキイキイキイ助けてくれ」

と一所懸命もがいておる処へ、最前ドブに落ちた鳥さしがモチ棹を追っかけて来てこの様子を見ると、

「雀が鵙を取ってくれた」

と喜んで鵙の首をキュットひねって袋に入れてモチ棹を担いで帰って行きました。

完

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