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TORENDIA

佐々木高綱

本文約11,400字 ・ 読了時間 約23分

あらすじ(AIが作成しました)

江州佐々木の庄に住む佐々木高綱は、頼朝の初めての上洛に伴う出迎を拒み、武士の身分を捨てる決意を固める。周囲の制止を振り切り、高野の僧智山の供として出家のため屋敷を去る。かつての栄光を夢とし、世の中の変遷に愛想を尽かした武士の姿を描く。

岡本綺堂

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登場人物

佐々木四郎高綱

その娘薄衣

佐々木小太郎定重

馬飼子之介

その姉おみの

高野の僧智山

鹿島與一

甲賀六郎

侍女小萬

佐々木の家來など。

[#改ページ]

江州佐々木の庄、佐々木高綱の屋敷。建久元年十二月の午後、晴れたる日。中央より下のかたにかけて、大いなる厩あり。但し舞臺に面せる方はその裏手と知るべし。中央よりすこしく上のかたには梅の大樹ありて、花は白く咲きみだれたり。奧の方には木立のひまに屋敷の建物みゆ。

(佐々木四郎高綱、三十七八歳。梅の樹の下に立ちて馬の洗足するを見てゐる。家來鹿島與一、四十餘歳。甲賀六郎、二十五六歳。おなじく馬の左右に立ちて見る。馬かひ子之介、二十歳前後の律義なる若者。名馬生月を厩のうしろに牽き出して洗足さしてゐる。)

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