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TORENDIA

犬は鎖に繋ぐべからず

本文約21,400字 ・ 読了時間 約43分

あらすじ(AIが作成しました)

東京郊外の新興住宅地に住む今里念吉と二見の夫婦は、飼い犬のペスが近隣の家の靴を持ち去ったことで騒動に巻き込まれる。さらに、近所の人々が集まった会合では、下水問題や飼育する鶏の騒音、住人同士の根掘り葉掘りした噂話が激しく議論される。世間との複雑な付き合いに翻弄されながら、家庭内での静かな生活を維持しようとする家族と、周囲の騒々しい日常を描く。

岸田國士

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人物

今里念吉

同 二見

同 甲吉

黒林家の女中ため

酒屋の御用聞

大串葉絵

片倉州蔵の妻まつの

女の子

百瀬鬼骨

郵便配達

男の子

歩兵大尉島貫

片倉州蔵

平大野球部選手越水

同 クマソ

同 ヤモリ

近所の人櫛谷

同 尾畑

同 黒林

同 両角

同 岩城

同 藤巻

隠居多胡鵺人

近所の人A

同 B

同 C

時  現代

所  東京の郊外――最近水田を埋立てた第七流住宅地。

[#改ページ]

第一場

今里念吉の住居。正面に磨硝子戸入りの玄関。右手に杉丸太の門柱。玄関の右に渋塗りの洋館。左手に座敷と茶の間。芝生の庭に手製のブランコ。椽に近く粗末な犬小屋。

初夏の午後。

息子の甲吉(八歳位)が、三輪車に乗つて外から帰つて来る。椽側から奥に向ひ、発育不良の声で母を呼ぶ。

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