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TORENDIA

〔われ聴衆に会釈して〕

本文約230字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

宮沢賢治

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🎧 〔われ聴衆に会釈して〕 / 朗読音声: VOICEVOX:もち子さん

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われ聴衆に会釈して

歌ひ出でんとしたるとき

突如下手の幕かげに

まづおぼろなる銅鑼鳴りて

やがてジロフォンみだれうつ

わが立ち惑ふそのひまに

琴はいよよに烈しくて

そはかの支那の小娘と

われとが潔き愛恋を

あらぬかたちに歪めなし

描きあざけり罵りて

衆意を迎ふるさまなりき

そを一すぢのたはむれと

なすべき才もあらざれば

たゞ胸あつく頬つりて

呆けたるごとくわが立てば

もろびとどつと声あげて

いよよにわれをあざみけり

このこともとしわが敵の

かの腹円きセロ弾きが

わざとはわれも知りしかど

完

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