TRENDIA CLASSIC

萩原朔太郎

1 / 1

いとしや

いとしや

この身の影に鳴く蟲の

ねんねんころりと鳴きにけり

たれに抱かれて寢る[#「寢る」は底本では「寝る」]身ぞや

眞實我身は獨りもの

三十になるといふ

その事の寂しさよ

勘平さんにはあらねども

せつぷくしても果つべきか

ても因業なくつわ蟲

萩原朔太郎の他の作品