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TORENDIA

決鬪

本文約340字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

緑したたる野を行き、白刃を手に敵と対峙する高揚と痛みを、鮮烈な色彩とともに詠む萩原朔太郎の詩「決鬪」。

萩原朔太郎

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🎧 決鬪 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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空と地とに緑はうまる、

緑をふみてわが行くところ、

靴は光る魚ともなり、

よろこび樹蔭におよぎ、

手に輕き薄刃はさげられたり。

ああ、するどき薄刃をさげ、

左手をもつて敵手に揖す、

はや東雲あくる楢の林に、

小鳥うたうたひ、

きよらにわれの血はながれ、

ましろき朝餉をうみなむとす。

みよ我がてぶくろのうへにしも、

愛のくちづけあざやかなれども、

いまはやみどりはみどりを生み、

わがたましひは芽ばえ光をかんず、

すでに伸長し、

つるぎをぬきておごりたかぶるのわれ、

をさな兒の怒り昇天し、

烈しくして空氣をやぶらんとす、

土地より生るる敵手のまへ、

わが肉の歡喜ふるへ、

感傷のひとみ、あざやかに空にひらかる。

ああ、いまするどく鋭刃を合せ、

手はしろがねとなり、

われの額きずつき、

劍術は青らみつひにらじうむとなる。

完

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