TRENDIA CLASSIC
絶望の足
萩原朔太郎
1 / 1
魚のやうに空氣をもとめて、
よつぱらつて町をあるいてゐる私の足です、
東京市中の掘割から浮びあがるところの足です、
さびしき足、
さびしき足、
よろよろと道に倒れる人足の足、
それよりももつと甚だしくよごれた絶望の足、
あらゆるものをうしなひ、
あらゆる幸福のまぼろしをたづねて、
東京市中を徘徊するよひどれの足、
よごれはてたる病氣の足、
さびしい人格の足、
ひとりものの異性に飢ゑたる足、
よつぱらつて堀ばたをあるく足、
ああ、こころの中になにをもとめんとて、
かくもみづからをはづかしむる日なるか、
よろよろとしてもたるる電信柱、
はげしきすすりなきをこらへるこころ、
ああ、ながく道路に倒れむとする絶望の足です。
萩原朔太郎の他の作品
TRENDIA CLASSIC
喫茶店にて
萩原朔太郎
喫茶店にて
萩原朔太郎 ・ 約2分
TRENDIA CLASSIC
三人目の患者
萩原朔太郎
三人目の患者
萩原朔太郎 ・ 約1分
TRENDIA CLASSIC
たびよりかへれ
る巡禮のうた
萩原朔太郎
たびよりかへれる巡禮のうた
萩原朔太郎 ・ 約1分
TRENDIA CLASSIC
利根川の岸邊よ
り
萩原朔太郎
利根川の岸邊より
萩原朔太郎 ・ 約1分
TRENDIA CLASSIC
よき祖母上に
萩原朔太郎
よき祖母上に
萩原朔太郎 ・ 約2分
TRENDIA CLASSIC
愛の詩集
萩原朔太郎
愛の詩集
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
愛の詩集
萩原朔太郎
愛の詩集
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
青いゆき
萩原朔太郎
青いゆき
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
秋
萩原朔太郎
秋
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
秋と漫歩
萩原朔太郎
秋と漫歩
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
秋の日
萩原朔太郎
秋の日
萩原朔太郎
TRENDIA CLASSIC
青猫
萩原朔太郎
青猫
萩原朔太郎