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TORENDIA

断片

本文約440字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

銃殺された死体に群がる蠅や蛆、粉微塵になった頭蓋骨など、凄惨な戦争の光景を生々しく描き出す陀田勘助の詩「断片」。

陀田勘助

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🎧 断片 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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ノスケ万歳!

プロレタリアは武装を解かれた

――ゲオルグ・グロッス――

むくれあがった傷口から白い蛆虫は這い出した

蠅は飛び出した小腸を喰べている

風が吹く

転がっている銃殺死体!

ほんとうに射撃された心臓は歪んでいた

兵隊の靴の音は飢えた群衆の中から

ピストル!

奴らの銃剣は!

切断された太陽の注ぐ光の下にひかり

おれらの脳髄を 心臓を指さしている

掘立小屋から瘠せ細った手

充血した瞳は考えている

バラバラになったかれらの死骸!

風が吹く

蠅が飛ぶ

生ぐさい草いきれ

――奴らは爆弾を持っていたんだ

――ゆうべ 小銃の音が!

――どこに爆弾が!

――ビラがはってある

歩哨の肩はひろく 勝ちほこっている

だれが殺されたんだ

奴らさ!

*******

放心した群衆の足は不安にうろついている

何処へ行こう!

風が吹く

蠅が飛ぶ

転がっている銃殺死体!

粉微塵の頭蓋骨!

死体になってかれらの瞳は一点をみつめている

飛び散っている手!

おれは知っている

太陽は切断された

萎びた心臓の傷は真赤にひかる。

(『無産詩人』一九二四年七月創刊号に発表 『陀田勘助詩集』を底本)

完

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