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TORENDIA

行軍一

本文約370字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

小学校の校庭で束の間の休息をとる兵士たちのつかの間の安らぎと、それでも続く行軍の疲労と発熱を、乾いた筆致で描く竹内浩三の詩「行軍一」。

竹内浩三

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🎧 行軍一 / 朗読音声: VOICEVOX:もち子さん

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白い小学校の運動場で

おれたちはひるやすみした

枝のないポプラの列の影がながい

ポプラの枝のきれたところに 肋木の奇妙なオブジェに

赤い帽子に黒い服の ガラスのような子供たちが

流れくずれて かちどきをあげて

おれたちの眼をいたくさせる

日の丸が上っている

校舎からオルガンがシャボン玉みたいにはじけてくる

おれのよごれた手は ヂストマみたいに

飯盒の底をはいまわり 飯粒をあさっている

さあ この手でもって「ほまれ」をはさんで

うまそうにけぶりでもはいてやろうか

雲で星がみえなくなった

まっくらになった

みんなだまっていて タバコの火だけが呼吸している

まだまだ兵営はとおくにある

村をこえて

橋をこえて 線路をよこぎって

ひるま女学生が自転車にのっていた畑もよこぎって

ずんずんあるかねばならぬ

汗がさめてきた うごきたくない

星もない道ばたで おれは発熱しながら 昆虫のように脱皮してゆくようだ

完

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