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TORENDIA

私生兒のこと

本文約470字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

テテナシゴ、ホッタワラス、ホマチゴなど、各地の方言に残る私生児を指す言葉を集め、その語源を墾田私財の思想などから読み解く柳田國男の民俗誌。

柳田國男

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ナイショウゴといふ語は、又筑前戸畑市邊でも用ゐられて居るさうである。テテナシゴは多分何處にも通ずるであらうが、秋田市でもやはりテデナシゴ、同縣横手町ではホッタワラス。ホッタ即ち私の貯財のことで、山陰各地のホリタ、フリタと同じく、新開田のホリ田から出て居り、シンガイも同じ意味で、大寶令以來の墾田私財の思想が、後終に家族の別働きの上にも及んだことを語るもので、それが更に又一轉したものと思はれる。尚栃木縣ではホマチゴ、ホマチも亦内密の貯金である。會津の河沼郡ではシラハゴ、是は白齒子であつて、前號に高木君の報ぜられた嫁が必ずお齒黒をつけた風習(郷土研究二卷一一二二頁)によつて説明せられる。可愛さうだよ白齒で身持ちといふ俗謠は人のよく知る所である。其他加賀でダゴノコ、日向でチョチョナンコといふ二つはまだ意味がよく分らぬ。前項堀井君所報の阿波のイキリダマと共に、注意すべき例である。因みにいふ。筑前博多では觀賞草木の自然生をテントウバナと謂つて居る。天道も自然も意味同じとすれば、鹿兒島地方の私生兒方言テントゴの起原も、さ迄深く臆測するに及ぶまい。

完

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