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TORENDIA

小兒生存權の歴史

本文約4,200字 ・ 読了時間 約9分

あらすじ(AIが作成しました)

日本の子供の生存権が歴史的にどのような観念や慣習を経て扱われてきたかを論じる。社会や家庭が子を一人前の人間として承認するための儀式として、元服や七五三、出生直後の産飯、命名などが機能してきた過程を詳述する。また、貧困を背景とした嬰児の遺棄や、拾い親といった擬制的な親族関係が果たす役割についても触れ、現代における親子心中という社会問題の背景に、小児の生存権を巡る大きな課題があることを提起する。

柳田國男

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🎧 小兒生存權の歴史 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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兒童の生存權に就ては、私が云ふまでもなく民法の原則によつて世界中非常な變遷を經て今日の状態に至つてゐるが、その生存の權利それ自身がいつから始まつたかはつきりしてゐない。それがどう云ふ風な變遷を經て、又如何なる觀念によつて今日までに至つたか、それを一通り話して見たいと思ふ。

人間が一人前になつたと云ふ一つの標準に成年式と云ふものがある。日本では兵役の關係があつたと思ふが、近年になつて民法制定の際にこれを大變高く引上げた。その式を擧げる平均年齡は十五で、この年に元服して始めて一人前の仲間入りが出來、生産にも分配にも男一人と勘定されるほか、一人前として結婚もし得るに到るのである。

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