本文へ移動
TORENDIA

TZSCHALLAPPOKO

本文約560字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

外来語の誤った訳や発音に関する考察をはじめ、関西の芸術振興を目指す文芸同攻会の設立、京都の風土についての個人的な見解、さらには上田敏宅で開かれる座談会の様子や交流のある人物への敬意を綴る。大正時代に京都から発信された、文学や文化を巡る随筆である。

菊池寛

👁 2 ビュー
速度
🎧 TZSCHALLAPPOKO / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 1

□北原白秋氏の出して居た雑誌の題「ザンボア」は誤つた発音で、実はザンボンと発音するのだ。之で見ると昔からのザボンと云ふ方が正しい、なまじ字を知るは誤の初だとは上田敏先生のお話。

□ショオの「アームス、エンド、マン」を腕と人と訳した人は論外だが、坪内先生監修の訳本に「武器と人」としてある、然しアームス、エンド、マンは古来よりの成語で「いくさと人」と訳すべきものださうだ。然しゴルスワーシイのジョイを「喜び」と訳す人もある世の中だからな。

□大阪には文芸同攻会と云ふものが起つた、読売に「母」を書いた石丸梅外氏などの発起で大に関西芸術の振興に努めて大阪を英のダブリンにしようとする計画だ。

□京都の特色は犬の沢山居ることと理髪代の高いことと、場所が詩的なのに反して人間が散文的な事だ。僕は東京では五銭以上の理髪代を払つたことはない。

□幹彦氏の見た祇園はジルエットのやうにたよりないものだと京都児は云ふ。

□僕は詩人として中川一政氏を最も尊敬する、日本未来の大詩人はキツト此の人だ。

□上田敏先生のお宅で毎月一回座談会がある、竹友藻風、出野青煙、細田枯萍氏などが集つて先生のユーモアの溢れるお話をきいて夜を更かす。

□上田先生の令嬢はまだ小学校に居られるがフランス語とピアノとはお上手だとの事。

(以上京都にてK) (大正三月四月)

完

菊池寛の他の作品

同じジャンルの朗読つきの本