TRENDIA CLASSIC

みつばちの 女王

グリム兄弟

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むかし むかしのことです。ふたりの王子が、ぼうけんのたびに でかけました。

ところが、王子たちは、すきかってなくらしを はじめてしまって、家へかえろうとはしませんでした。

そこで、おばかさん という名前の、いちばん下のおとうとが、兄さんたちをさがしにでかけました。おばかさんは、やっとのことで 兄さんたちをみつけました。

ところが、兄さんたちは、おとうとをばかにして、

「おまえみたいなまぬけが、世の中でくらしていくのは たいへんなことだぞ。おれたちは、おまえよりも ずっと りこうだが、そのおれたちでさえ、うまく やっていくことが できないんだからなあ。」と、いいました。

それから、三人で そろって でかけました。

やがて、ありのとうの あるところへ、やってきました。

「どうだい、この ありのとうを、ほじくりかえしてやろうじゃないか。そうすりゃ、ちっちゃい ありのやつらは、びっくりして、はいまわったり、たまごをはこびだしたりするぞ。そいつをけんぶつしてやろうぜ。」と、兄さんたちがいいました。

ところが、おばかさんはいいました。

「生きものは、そっと しておいてやってよ。兄さんたちが、ありをいじめたりするのを、ぼく みちゃいられないよ。」

それから、三人は、また さきへあるいていきました。やがて、みずうみにでました。みると、みずうみには、それはそれは たくさんのかもがおよいでいます。

「ようし、あいつらを二、三羽 つかまえて、やき鳥にしてやろう。」

と、兄さんたちが、また いいだしました。

けれども、おばかさんは しょうちしません。

「生きものは、そっと しておいてやってよ。兄さんたちが かもをころすのを、ぼく みちゃいられないよ。」と、いいました。

とうとう 三人は、みつばちの巣のあるところへ、やってきました。みれば、巣のなかには みつがいっぱいあって、それが、木のみきをつたわって ながれています。

「そうだ、あの木の下で 火をたこう。そうすりゃ、はちのやつは、いきがつまって 死んでしまうから、みつがとれるぞ。」

と、兄さんたちは、しきりに いいました。

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