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TORENDIA

土をまるくもった おはか

本文約5,200字 ・ 読了時間 約11分

あらすじ(AIが作成しました)

自分の財産を愛でる金持ちの元に、飢えた子供を抱える貧しい男が麦を借りに来る。金持ちは、自身の死後、墓の番をすることを条件に金銭と食糧を分け与える。金持ちの死後、墓の番を買って出た貧しい男は、墓を狙う悪魔に遭遇する。そこに現れた旅の兵士の機転により、底の抜けた長靴を使った策略で金貨を巻き上げ、夜が明けるまで耐え抜くことで魂を守り抜く物語である。

グリム兄弟

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🎧 土をまるくもった おはか / 朗読音声: VOICEVOX:九州そら

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ある日、お金もちのお百しょうさんが 庭にでて、じぶんの麦ばたけや くだものばたけを、ながめていました。

麦は、すくすく のびています。くだものは、木に すずなりになっています。やねうらのものおきには、きょねん とりいれた麦が、山のようにつまれています。はりが、ささえきれないくらいです。

お百しょうは、こんどは かちく小屋にはいっていきました。なかには、よくふとったお牛もいます。あぶらののっため牛もいます。かがみのように つやつやした馬もいます。

おしまいに、お百しょうは、じぶんのへやにもどってきました。こんどは、そこに、いくつもおいてある 鉄のはこをながめました。そのはこのなかには、お金がはいっているのです。

お百しょうが、こうして そこにたって、じぶんのもっているものを、うれしそうにながめていたときです。きゅうに、とんとんと、はげしく 戸をたたく音がきこえました。

でも、それは、へやの戸を たたく音ではありません。お百しょうの心の戸を、たたく音だったのです。心の戸は、すぐに あきました。

おやっ、だれかが お百しょうによびかける声が、きこえます。

「おまえは、そんなに たくさんのものをもっていながら、それをつかって、うちのものに しんせつにしてやったことがあるかね。

まずしい人たちがこまっているときに、たすけてやったことがあるかね。おなかのへっている人に、じぶんのパンを わけてやったことがあるかね。

おまえは、じぶんのもっているものだけで、まんぞくしていたかね。それとも、もっともっと ほしいと、おもったかね。」

お金もちの心は、たちどころに、こう こたえました。

「わたしは、なさけしらずの ひどい男でした。うちのものにも、いちども よいことをしてやったことは、ありません。まずしい人がくると、そっぽをむいてしまいました。

神さまのことは、かんがえたこともありません。ただ、じぶんのものをふやそうとして、むがむちゅうでした。この世の中のものが、ぜんぶ、わたしのものだったとしても、まだまだ たりないような気もちだったでしょう。」

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