きつねと 馬
本文約1,600字 ・ 読了時間 約4分
あらすじ(AIが作成しました)
長年働いてきた馬は、老いによって主人の家を追い出される。ライオンを連れてくれば飼い続けるという無理難題を突きつけられ、途方に暮れる馬の前にきつねが現れる。きつねは馬に死んだふりをさせ、ライオンを誘い出すと、馬のしっぽとライオンの足を結びつける。馬は驚くライオンを引きずったまま主人の家まで駆けつけ、再びそこで暮らせるようになるまでの経緯を描く。
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あるお百しょうが、とても よくはたらく 一とうの馬をもっていました。
ところが、馬は、だんだん 年をとって、とうとう はたらくことができなくなりました。すると、しゅじんは、たべものをやるのが、いやになりました。
「おまえは、もう、やくにはたたなくなった。それは、わしにも よくわかっているが、しかし わしは、おまえを かわいくおもっている。だから もしも、おまえが、まだここへ ライオンをつれてくるだけの 力をもっているのなら、かっておいてやることにしよう。だが、ひとまず、この馬小屋からでていってくれ。」
こう いって、お百しょうは、馬を、ひろい野原へ おいだしてしまいました。
馬は、しょんぼりと、森のほうへあるいていきました。森へいけば、雨や風を、いくらかはふせげるだろう、とおもったのです。
とちゅうで、きつねにであいました。きつねは、馬にたずねました。
「おまえさん、なんだって、そんなにうなだれて、さびしそうに あるいてるんだね。」
「ああ、あ。よくばりこんじょうってものは、やりきれんよ。いくら、こっちが、ま心をこめて つくしてきても、どうしようもないんだからなあ。
おれは、なが年のあいだ、しゅじんのいうとおりに、いっしょうけんめい はたらいてきた。
そりゃあ 今は、はたけ仕事はできないさ。しかし、しゅじんときたら、おれを、さんざん はたらかせてきたくせに、そのこともわすれちまって、くいものをくれるのがいやで、おれをおいだしちまったんだ。」
と、馬ははなしました。
「なぐさめてもくれないでかね。」と、きつねがたずねました。
「いんや。そのなぐさめかたが、また ひどいんだ。なにしろ、おれが、しゅじんのところへ、ライオンをつれてくるぐらい つよければ、かっておいてやろうって いうんだからな。おれに、そんなことができっこないぐらい、わかりきってるくせになあ。」
と、馬はこたえました。
「ようし、おれが手だすけしてやるよ。おまえさんは、そこへねころがって 手足をのばしていたまえ。ぴくりとも うごくんじゃないよ。死んだようにしてるんだぜ。」
と、きつねがいいました。