マックアーサーの重大發表
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あらすじ(AIが作成しました)
九月三日のシカゴ・トリビューンで発表されたマックアーサー元帥の言明を基に、戦直後の天皇と戦犯問題を綴る。ソ連らが天皇を戦犯として処罰する方針を固める中、日本占領政策の困難を予見した元帥は反対の立場を貫く。さらに、戦争遂行の全責任を自ら負うという天皇の申し出により、元帥は天皇の崇高な心事に深く打たれる。本書は、元帥が極めて困難な状況下で天皇を戦犯から守り抜いた経緯と、その心情的な背景を論じるものとなっている。
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九月三日のシカゴ・トリビューンには、マックアーサー元帥の重大な發表が出ている。天皇と戰犯の問題についてである。
この話は、九月二日に、重光外相が、マックアーサーのニューヨークの寓居を訪ねた時、元帥が發表したものである。そしてこれは、今まで未發表の大戰誌の一こまであると言っている。終戰直後に、ソ連は、天皇を戰犯に指定し、他の戰爭指導者たちと一緒に、絞首刑に處する方針であった。他の同盟國の中にも、同意見の國があって、放っておけば、そういう方向に進んだかもしれなかった。
しかしマックアーサーは、これに斷乎として反對した。彼は日本國民の天皇に對する捨身の忠誠心をよく理解していて、もしそういうことをしたら、到底日本占領の政策を行うことは出來ない、恐らくもう百萬人の兵隊をもって來なければ、日本を占領することは出來ないと、強硬に主張した。この抗議は、ワシントンの注意をうながし、ついで各國に及んで、幸いにして、日本の國は、最大の悲劇から免れることが出來たのである。
マックアーサーは、この主張を通すのに、非常な努力を拂わざるを得なかった。當時の状勢は、かなり天皇に對して不利であって、一つ間違うと、マックアーサー自身が、苛い目にあうおそれが十分あった。そういう困難を突破して、天皇を戰犯から救ったのは、占領政策遂行の便宜ばかりでなく、マックアーサーが、下品な表現をすれば、天皇に惚れ込んでしまったからである。
マックアーサーが最初ひどくびっくりしたのは、この戰犯の問題を初めに持ち出されたのは、天皇自身であったことである。「私が非常に驚いたのは、天皇自らが爲された宣言である」とマックアーサーは言う。天皇の申し出は、つぎのとおりであった。
自分は、今度の戰爭遂行に伴う全事件に對して、完全な責任をとる。全軍の司令官たち及び政治家たちのやった、すべての行動の責任は自分にある。自分の運命に對して、貴方(マックアーサー)がどういう判斷をされてもかまわない。貴方の判斷どおりに進みなさい。自分はすべての責任をとるから。