本文へ移動
TORENDIA

続西方の人

本文約8,400字 ・ 読了時間 約17分

あらすじ(AIが作成しました)

四福音書の記述を辿りながらクリストの生涯と本質を論じる随筆である。著者自身の視点から、共産主義的な精神や無抵抗主義、そしてジヤアナリズムの体現者としての側面を掘り下げ、彼を「万人の鏡」として捉える。人間として弱さを抱えつつも、矛盾を孕みながら生き抜いた天才的な文化人としての姿を浮き彫りにし、その教訓主義的な文学性を分析しつつ、時代を超えて人々の心を動かし続けるクリストの独自の存在意義を考察する。

芥川龍之介

🎧 まだ音声版はありません

リクエストが集まると、作家に音声化の需要が伝わります。

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 13

1 再びこの人を見よ

クリストは「万人の鏡」である。「万人の鏡」と云ふ意味は万人のクリストに傚へと云ふのではない。たつた一人のクリストの中に万人の彼等自身を発見するからである。わたしはわたしのクリストを描き、雑誌の締め切日の迫つた為にペンを抛たなければならなかつた。今は多少の閑のある為にもう一度わたしのクリストを描き加へたいと思つてゐる。誰もわたしの書いたものなどに、――殊にクリストを描いたものなどに興味を感ずるものはないであらう。しかしわたしは四福音書の中にまざまざとわたしに呼びかけてゐるクリストの姿を感じてゐる。わたしのクリストを描き加へるのもわたし自身にはやめることは出来ない。

2 彼の伝記作者

芥川龍之介の他の作品

同じジャンルの朗読つきの本