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TORENDIA

超人鬚野博士

本文約58,700字 ・ 読了時間 約118分

あらすじ(AIが作成しました)

自称ルンペン紳士の鬚野房吉は、持ち前の怪力と機転で世界情勢を裏から操作する人物として知られる。ある日、彼は失踪した愛犬と令嬢の悩みを解決するために奔走し、その過程で老伯爵と息子の確執や、令嬢を巡る騒動に関与することになる。周囲の人間を巻き込みながら、芝居がかった行動で人間関係を紐解いていく鬚野は、役割を終えると再び風来坊として自身の拠点である土管へと戻っていく。

夢野久作

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吾輩のこと

……何だ……吾輩の身上話を速記にして雑誌に掲載するから話せ……と云うのか。

フウム。それは話さん事もないが、しかし、選りに選って又、吾輩みたいなルンペン紳士……乞食と泥棒の間の子みたいな奴の話を、雑誌に公表する必要がドコにあるのかね。吾輩以上に立派な地位あり、名誉ある人間が、天の星の如く、地の砂の如く天下に充満しているではないか。そんな奴とは正反対に、どこにでも寝る、何でも着る、何でも喰う、地位とか、家柄とか、人格とかいうものが一つも無い点に於いて天下広しと雖も、吾輩ぐらい不名誉な人間は無いだろう。そんな薄見っともない人間の話が問題になるのかね一体……エエ……何だと……?

しかし吾輩はソンナにも有名なのかノー……。

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