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TORENDIA

お月さまいくつ

本文約1,600字 ・ 読了時間 約4分

あらすじ(AIが作成しました)

全国各地で歌い継がれてきた童謡「お月さまいくつ」の多様な歌詞を収録し、その魅力を論じる。紅く円い月を若い女性になぞらえ、嫁入りや子育て、あるいは子供たちが月におねだりをする様子など、地域によって様々に変化する歌詞の世界を紹介する。また、月を眺めて跳ねる兎の様子や、空の情景をうたった歌詞を通じ、子供たちの視点で描かれる月への親しみや想像力を描き出す。

北原白秋

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🎧 お月さまいくつ / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

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お月さまいくつ。

十三七つ。

まだ年や若いな。

あの子を産んで、

この子を産んで、

だアれに抱かしよ。

お万に抱かしよ。

お万は何処へ往た。

油買ひに茶買ひに。

油屋の縁で、

氷が張つて、

油一升こぼした。

その油どうした。

太郎どんの犬と

次郎どんの犬と、

みんな嘗めてしまつた。

その犬どうした。

太鼓に張つて、

あつちの方でもどんどんどん。

こつちの方でもどんどんどん。(東京)

この「お月さまいくつ」の謡は、みなさんがよく御存じです。私たちも子供の時は、よく紅い円いお月様を拝みに出ては、いつも手拍子をうつては歌つたものでした。この童謡は国国で色色と歌ひくづされてゐます。然し、みんなあの紅い円いつやつやしたお月様を、若い綺麗な小母さまだと思つてゐます。まつたくさう思へますものね。

お月さんぽつち。

あなたはいくつ。

十三七つ。

そりやまだ若いに。

紅鉄漿つけて、

お嫁入りなされ。(伊勢)

ののさまどつち。

いばらのかげで、

ねんねを抱いて、

花つんでござれ。(越後)

あとさんいくつ。

十三一つ。

まだ年若いの。

今度京へ上つて、

藁の袴織つて着しよ。(紀伊)

お月さんいくつ。

十三七つ。

まだ年は若い。

七折着せて、

おんどきよへのぼしよ。

おんどきよの道で、

尾のない鳥と、

尾のある鳥と、

けいつちいや、あら、

きいようようと鳴いたとさ。(伊勢)

「おんどきよへ」とは、「今度京へ」といふのがなまつたのです。

お月さまいくつ。

十三七つ。

そりやちと若いに。

お御堂の水を、

どうどと汲もに。(美濃)

お月さま。お年はいくつ。

十三七つ。

お若いことや。

お馬に乗つて、

ジヤンコジヤンコとおいで。(尾張)

かういふ風に、「そりやまだ若いに。」と、みんな歌つてゐるから面白いのです。京へ上つたり、紅かねつけたり、お嫁入りしたり、赤ん坊を生んだりしてゐます。お馬のジヤンコジヤンコもおもしろいでせう。それにまた、「そりやまだ若い。若船に乗つて、唐まで渡れ。」(紀伊)といふのもあります。それから少し変つてゐるのに、一寸西洋の童謡見たやうなのがあります。それは珍らしいものです。

お月様いくつ。

十三七つ。

まだ年は若いど。

お月様の後へ、

小いちやつけ和尚が、

滑橋をかけて、

お月様拝むとて、

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