女性週評
本文約3,000字 ・ 読了時間 約7分
あらすじ(AIが作成しました)
時局下の日本社会において、青少年工の指導や婦人挺身隊の活動、贅沢品の取締りといった様々な事象を取り上げる。家庭内での主婦の役割や経済的な困難に直面する教員の境遇など、当時の生活の断面を鋭く観察し、家庭や学校といった個々の現場が直面する社会課題について論じる。激動する時代を生きる女性や若者たちに対し、精神的な矜持を持ちつつ、より良い社会の実現に向けて思索し活動することを促す随筆集である。
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大雷雨
大雷雨の空が夕焼のように赤らんでいるのを大変不思議に思いながら寝て、けさ新聞を見たら、落雷で丸之内の官衙が九つ灰燼に帰した出来ごとを知った。愛する東京よ、東京よ。何と自然の力の下に素朴な姿を横たえていることだろう。
青少年を護る
青少年工がこの頃の景気の中で、とかく誘惑に負け、その青春を蝕ばまれるのをふせぎ又指導するために、厚生省が産業報国の機関を動員して、優良会員数名ずつを行動隊に組織し、工場地帯、玉の井、亀戸その他の盛り場へ送り、危い一歩の手前で若者たちを目覚ましてやる方策が決定した。結構なことだと思う。
お互に故郷を出て働いている身であれば、それらの優良行動隊員にも、工場生活の青少年の心の内は十分の実感でわかる筈だろう。ただお目付役の威厳で、目の前でその小路を引きかえさせるばかりでは、若い心の何かの渇きや遣り場のなさがそのまま高尚な希望へ変るものでないことも、実感でわかっていよう。若い心の同感と鼓舞と共々な努力として、行動隊員が活動することを衷心から期待する。
不良への警告
真面目な親と娘たちにとって毎年のぞましからぬシーズンのおくりものがある。それは不良青年に対する警告である。けれども息子たちの母は同じ意味で不良な娘への警告もよみとっているのではなかろうか。不良な男女は根絶され難い。親は何をよりどころとして子供らを信じ、若い娘は自身にどんなよりどころを見出したらよいのか。虫が好かない、というしゃれた表現を日本人は持っている。人間を直感するこの虫の好みが高められ明瞭になりさえすれば、誘惑というきまりの悪い言葉は可愛い娘たちのぐるりから消えるのである。
日本一健康児
日本一の健康児弘君と小枝子さんのすくすくとはぐくまれた体と心の心持よさ。よろこび溢れている親御さんたちの笑顔、誰しもこの少年少女の前途を祝福してやりたい。
今年第十一回目であれば、第一回の日本一たちはもう二十三四歳になっていよう、どんな環境と状態で嘗ての日本一健康児たちは今日を生活しているだろうか。それが知りたい。