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TORENDIA

世界新秩序の原理

本文約5,100字 ・ 読了時間 約11分

あらすじ(AIが作成しました)

世界各国の国家民族が、各自の歴史的使命を自覚し、自己を越えて一つの世界的世界を形成する原理を論じる。帝国主義や階級闘争に依拠するこれまでの抽象的な世界理念を批判し、各民族が独自の歴史的生命を全うしつつ相互に結合する秩序を提唱する。また、日本の国体思想や八紘為宇の理念に則り、東亜共栄圏を構成することの歴史的必然性と、日本がその中心となって世界史的方向を決定すべき責務について言及する。

西田幾多郎

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世界はそれぞれの時代にそれぞれの課題を有し、その解決を求めて、時代から時代へと動いて行く。ヨウロッパで云えば、十八世紀は個人的自覚の時代、所謂個人主義自由主義の時代であった。十八世紀に於ては、未だ一つの歴史的世界に於ての国家と国家との対立と云うまでに至らなかったのである。大まかに云えば、イギリスが海を支配し、フランスが陸を支配したとも云い得るであろう。然るに十九世紀に入っては、ヨーロッパという一つの歴史的世界に於てドイツとフランスとが対立したが、更に進んで窮極する所、全世界的空間に於て、ドイツとイギリスとの二大勢力が対立するに至った。これが第一次世界大戦の原因である。十九世紀は国家的自覚の時代、所謂帝国主義の時代であった。各国家が何処までも他を従えることによって、自己自身を強大にすることが歴史的使命と考えた。そこには未だ国家の世界史的使命の自覚というものに至らなかった。国家に世界史的使命の自覚なく、単なる帝国主義の立場に立つかぎり、又逆にその半面に、階級闘争と云うものを免れない。十九世紀以来、世界は、帝国主義の時代たると共に、階級闘争の時代でもあった。共産主義と云うのは、全体主義的ではあるが、その原理は、何処までも十八世紀の個人的自覚による抽象的世界理念の思想に基くものである。思想としては、十八世紀的思想の十九世紀的思想に対する反抗とも見ることができる。帝国主義的思想と共に過去に属するものであろう。

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