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TORENDIA

二ひきの蛙

本文約940字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

畑の真ん中で出会った緑色の蛙と黄色の蛙は、互いの体の色をけなし合い、激しい喧嘩を始める。そこへ冬の訪れを知らせる風が吹き、二匹は春に決着をつける約束をして土の中へ潜る。春の気配を感じて目覚めた二匹は再び顔を合わせ、汚れを落とそうと池へ向かう。澄んだ水で体を洗った二匹は、互いの色を褒め合い、もう争うことはやめようと仲直りをする。

新美南吉

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🎧 二ひきの蛙 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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緑の蛙と黄色の蛙が、はたけのまんなかでばったりゆきあいました。

「やあ、きみは黄色だね。きたない色だ。」

と緑の蛙がいいました。

「きみは緑だね。きみはじぶんを美しいと思っているのかね。」

と黄色の蛙がいいました。

こんなふうに話しあっていると、よいことは起こりません。二ひきの蛙はとうとうけんかをはじめました。

緑の蛙は黄色の蛙の上にとびかかっていきました。この蛙はとびかかるのが得意でありました。

黄色の蛙はあとあしで砂をけとばしましたので、あいてはたびたび目玉から砂をはらわねばなりませんでした。

するとそのとき、寒い風がふいてきました。

二ひきの蛙は、もうすぐ冬のやってくることをおもいだしました。蛙たちは土の中にもぐって寒い冬をこさねばならないのです。

「春になったら、このけんかの勝負をつける。」

といって、緑の蛙は土にもぐりました。

「いまいったことをわすれるな。」

といって、黄色の蛙ももぐりこみました。

寒い冬がやってきました。蛙たちのもぐっている土の上に、びゅうびゅうと北風がふいたり、霜柱が立ったりしました。

そしてそれから、春がめぐってきました。

土の中にねむっていた蛙たちは、せなかの上の土があたたかくなってきたのでわかりました。

さいしょに、緑の蛙が目をさましました。土の上に出てみました。まだほかの蛙は出ていません。

「おいおい、おきたまえ。もう春だぞ。」

と土の中にむかってよびました。

すると、黄色の蛙が、

「やれやれ、春になったか。」

といって、土から出てきました。

「去年のけんか、わすれたか。」

と緑の蛙がいいました。

「待て待て。からだの土をあらいおとしてからにしようぜ。」

と黄色の蛙がいいました。

二ひきの蛙は、からだから泥土をおとすために、池のほうにいきました。

池には新しくわきでて、ラムネのようにすがすがしい水がいっぱいにたたえられてありました。そのなかへ蛙たちは、とぶんとぶんととびこみました。

からだをあらってから緑の蛙が目をぱちくりさせて、

「やあ、きみの黄色は美しい。」

といいました。

「そういえば、きみの緑だってすばらしいよ。」

と黄色の蛙がいいました。

そこで二ひきの蛙は、

「もうけんかはよそう。」

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