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TORENDIA

山崎富栄の日記をめぐって

本文約310字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

社会と文学の大きな変化を見通して死んだ芥川龍之介と、太宰治の最期のあり方を対比し、残された家族への思いとともに、作家の死が虚無さで人気を煽られることへの違和感を綴る宮本百合子の時評。

宮本百合子

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芥川龍之介が自分の才能とか学識を越えて社会と文学そのものの大きい変化と発展を見通して、そこから来る漠然とした不安を感じて死んだのと、太宰氏の生涯の終り方とは、まったく別種のものです。芥川の死は人生と芸術の大きさに対する確信がこめられていました。たとえ自分は死んでも、そこには発展がありました。太宰氏の死は、自分で知らずに咲いた花が、その花なりに散ったことでしょう。

私は女として夫人のお気持も深く察します。一緒に死んだ女の人の扱われ方に対して、父である人の心の中も察します。生活の安定や平和のために、文学の情熱もかきたてられているはずのとき、一人の作家の死が、その虚無さで人気を煽ったりするのは醜態だと思います。

〔一九四八年七月〕

完

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