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TORENDIA

ソヴェトに於ける「恋愛の自由」に就て

本文約3,300字 ・ 読了時間 約7分

あらすじ(AIが作成しました)

ソヴェトにおける恋愛の自由について、経済的な自立と社会人としての連帯責任の観点から論じる。資本主義社会の私有財産制に基づく一夫一妻制とは異なり、男女が共に生産の単位として社会に参加する中で、性別による職能の差や性の誇張を排した健全な男女関係の構築を綴る。また、個人的な性的欲望の追求よりも社会人としての責任を重んじる共産主義社会における、恋愛観と建設時代に向けた青年たちの意識変容を考察する。

宮本百合子

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🎧 ソヴェトに於ける「恋愛の自由」に就て / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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ソヴェトは恋愛が自由である。

フランスも自由である。

そこでどう違うかということは、資本主義末期の個人主義的に恋が御互を拘束しないということから起って来る恋愛の自由だ。

男が或る女と関係して、嫌になって捨てる。女が妊娠しても男は責任を負わない。

それでも女は訴えるところがない。フランスの恋愛技術は男より数の多すぎる女の経済的必要から進歩して居るかも知れないが、社会的にはそういう風な個人的なものである。

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ソヴェトは恋愛が自由だというが、それは何故かというと、男も女も経済的に独立した社会人であるから、社会人としての責任は各自自分が負うから、そこで自由だということになって来るわけだ。

恋愛はいくら自由だといっても、男が女と関係して姙娠したり、子供を生んだりした時雲隠れしてそれで終れりとしてしまうことは出来ない。

子供の哺育費というものは男の月給の中から職業組合を通して取られる。

若しその男がずるくて女が補助費を貰えない場合は、裁判をして男の親があれば、その親の家から子供哺育費を取ることが出来る。

併し土地には手を触れることは出来ない。何故なれば、土地というものは農業生産の基礎である、一農戸に属するものだから、土地を子供の哺育費に取るということは出来ない。

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勿論ソヴェトでも社会的責任を理解して居る人間ばかりは居ないから、いろいろ間違ったことが沢山ある。

だから自分の女房があっても他に女をもって居る。要するに妾だ。妾をもって居る人もある。

併し形はそうであるけれども、女がそれによって、つまり男によって食わせてもらって居るか或はそれとも合意的に一時的に生産単位として独立して居る女が男とそういう関係を結んで居るかということで随分又社会的の意味は違って来る。

現在の若い共産党青年、共産党女子青年、そういうものの恋愛に対する観念はどうかといえば、戦時共産主義時代は、社会が新しいものを創り、古いものを壊そうとする非常に激越した時代だった。だから恋愛というものに対する考え方も或る点非常に機械的になってしまった。

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