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TORENDIA

意識と時間との関係

本文約4,300字 ・ 読了時間 約9分

あらすじ(AIが作成しました)

意識する力、意識の対象、意識された内容の三要素で構成される意識の本質と、時間との関係を論じる。著者は、意識する力を能動的な現在、対象を客観的な過去と規定し、未来という概念もまた現在意識された対象に過ぎないと説く。時間的な前後関係を主客の対立として捉え直すことで、固定的な時間概念の誤謬を指摘し、力と対象という二つの要素が織りなす構造を通じて認識のあり方を考察する。

坂口安吾

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🎧 意識と時間との関係 / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

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序論

一、人は意識す。

二、意識ある時に於てのみ意識がある。意識なき時には意識はない。

三、意識は必ず意識された内容(意識内容)を持つ。意識なき時は意識内容を持たぬ。

四、意識の対象がなければ意識は意識内容を生ずることが出来ない。

系 意識の対象がなければ意識はない。

五、「意識する力」がなければ意識の対象を意識することが出来ない。

六、意識作用の全体は「意識する力」と「意識対象」と「意識された内容」とである。

七、意識の対象は意識さるゝことを得る。

八、意識内容は意識さるゝことを得る。

〔説明〕意識内容とは、かつて意識された事柄である。意識された事柄はさらに、意識の対象として意識することを得る。

系 意識内容も意識対象である。

九、意識対象は意識より独立に存す。(従て序論八ノ系により意識内容も意識より独立に存す)

十、意識は意識の対象となることを得ず。

〔説明〕もし意識が意識対象となることを得るならば、(九)により意識は意識より独立に存す。もし意識が意識より独立に存せば、(二)の「意識なきときには意識なし」は成立せず、明に意識なき時に於ても意識あるべし、これ不合理である。

系 意識は意識さるゝことを得ず。

十一、意識さるゝことを得ざる意識とは「意識の力」である。

〔説明〕意識は意識さるゝことを得ず(十ノ系)。結局意識とは「意識するのみ」にして「意識さるゝを得ざるもの」である。然るに人は意識す(一)。而して意識の全体は「意識する力」と「意識の対象」と「意識内容」とより成る(六)。而して「意識の対象」と「意識内容」は意識より独立に存し(九)、意識さるゝものである(七、八)。故に「意識するのみ」の力とは「意識する力」である。

本論

一、「意識する力」と現在

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