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TORENDIA

青鱚脚立釣

本文約1,200字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

五月上旬の八十八夜から盛期を迎える青鱚釣りについて綴る。江戸前や千葉周辺を舞台に、黎明から舟を出して脚立に乗り、潮通しの良い場所で竿を振る様子を描く。アオギスの繊細な習性や、イソメを用いた餌釣り、スレ鈎を併用する釣り方の工夫、竿やテグスといった用具の規定を詳述する。潮の満ち引きによる当たりと鈎合せの駆け引き、そして船頭の助けを借りて場所を変えながら一日を過ごす釣りの醍醐味を解説する。

佐藤垢石

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🎧 青鱚脚立釣 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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青鱚釣は例年八十八夜即ち五月上旬には釣れはじまる。江戸前三枚洲、ガン場、中川尻、出洲など大そうな賑わいである。また千葉方面では浦安、船橋なども人出が多く最近は周西方面まで遠征する人もあり、西海岸では立会川、鈴ヶ森、品川、羽田、川崎方面からも舟出する。

この魚は餌に対する振舞になかなか微妙なところがあり、鈎に掛ってから引きが強いので昔から大層な人気がある。少し臭みはあるが味はなかなかよく珍重される。黎明の頃から釣るならわしになっているが、これは朝の海は静かで釣りいいからで午前三時には河岸払いをする。即ち舟を出すのである。であるから釣客は大抵前晩に船宿へつめかけていて少しの間眠り、やがて舟の用意が出来ると竿を携えて乗り、舟の中で朝飯を食う。これがなかなかおいしいものである。釣場へつくと船が適当の場所を選定して脚立を立てて呉れるからそれに乗換えて釣りはじめるのであるが、潮通しのよろしい場所でないとよく釣れない。であるからこの釣にはよく当り外れが伴い上手な人でも一尾も釣れない場合がある。釣れると例の長いビクを脚立から海へたれ下げるが釣れない内はビクを下してはいけない。これは遠くから船頭が見て釣れたか釣れないかの見分けとするためである。

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