真坊と和尚さま
本文約2,000字 ・ 読了時間 約5分
あらすじ(AIが作成しました)
夏休みの盛り、寺のひさしにできたスズメバチの巣を退治しようと、ガキ大将の真坊を中心とした子供たちが石を投げつける。和尚に怒鳴られ逃げ出した子供たちは、翌朝のラジオ体操を恐れるが、真坊は参加しないと宣言する。最終日、欠席していた真坊の元へ和尚が歩み寄り、ミルクキャラメルを渡しながら優しく頭をなでる。和尚の寛大な厚意に触れた少年が、自身の悪戯を反省し、二度と巣を攻撃しないことを心に誓う様子を描く。
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夏休みの間のことでありました。
がき大将の真坊は、先にたって、寺のひさしに巣をかけたすずめばちを退治にゆきました。
「いいかい、一、二、三で、みんないっしょに石を投げるのだよ、うまく命中したものが偉いのだから。」と、いいました。みんなは、目をまるくして真坊のいうことを聞いていました。
「はちが追いかけてくると、こわいな。」と、臆病な常ちゃんが、いいました。
「追いかけてきたら、竹の葉でたたき落とそうよ。」と、真坊が、いいました。
「ああ、それがいいね。」と、英ちゃんが、同意しました。
「みんなが、竹やぶへいって、竹を切ってこようや。」と、誠くんが、いいました。
「ああ、竹を切ってこよう。」
四、五人の子供たちは、寺の竹やぶへ竹を切りにゆきました。やがて、てんでに、手ごろの青々とした、葉のついている竹を切ったり、折ったりしてきました。
「さあ、これでいい。」
そういって、みんなは、往来で石を拾って、お寺の境内へ引き返してゆきました。
「だれが、号令をかけるの?」と、誠くんが、いいました。
「まあ、待ちたまえ、僕は、それはうまいから、ひとつうまくあの巣に当ててみせようか?」と、真坊が、いいました。
原っぱで、野球をするときに、ピッチャーをしている真坊のいうことを、みんなは、だまって聞きながら、承認しなければなりませんでした。
「命中さしてごらん。」と、みんなは、手に石を握ったまま、真坊のするのを見ていました。
真坊は、ボールを投げるときのように、片足を揚げて、高いひさしにかかっている、円いはちの巣をねらって石を投げました。石は、まっすぐにひじょうなスピードをもって、うなっていったが、巣をはずれて、ひさしの板に当たると、大きな音をたててはね返りました。
この音が、あまり大きかったので、みんなはびっくりして、そこから、門の方に向かって逃げ出しました。
「真ちゃん、だめじゃないか、こんど僕がうまく命中してみせるよ。」と、英ちゃんが、いいました。