栗ひろひ週間
本文約5,100字 ・ 読了時間 約11分
あらすじ(AIが作成しました)
戦争の影響で働き手が不足する村で、小学校の五年生第四組の男子六人が「栗ひろひ週間」として山へ栗拾いに向かう。組長の高一を中心に、仲間たちは励まし合い、時には遊びを交えながら懸命に栗を集める。栗拾いの途中で仲間の目にゴミが入るという出来事に見舞われるが、高一の機転と村の女性の助けによって解決する。集めた栗を学校へ納めて換金することを目標に、子供たちが力を合わせて労働に取り組む姿を描く。
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「おい/\、みんな、よう聞け。今日はもう三時まへだから、通草をとつたり、野葡萄をとつて食つてちや、あかんぞ。今日は、一番おしまひの日だからな。一人が四合以上ひろふんだから、ひろつた栗は、一つだつて食つちや、あかんぞ。」
鎮守の裏山の雑木林にさしかゝると、もうあちこちに、栗の木が見えだしました。六人づれの先頭になつてゐた高一は、坂道をわざと後向きに登りながら、ガヤ/\さわぐみんなに、かう云ひました。この六人の男の子たちは、「栗ひろひ週間」のためにつくられた、五年生の第四組の者で、高一はその組長だつたのです。
「だつて高ちやん、おれはこの前、誰よりも一番よけいにひろつたんだぞ。ちつとぐらゐ遊んだつて、がまんしてくれよウ。」
さつきから野葡萄ばかりさがしてゐた金太がさう云ふと、銀色の穂薄で頭をたゝき合つてゐた勇治と庄吉とが、すぐ口をそろへて云ひました。
「そんならぼくだつて、一番はじめの日は一升一合もひろつたんだから、がまんしてくれろ。いゝかア、高ちやん、組長?」
「よし、勇治、許してやる。ぼくだつてな、あのときは一升ぢかくひろつたぞ。それから二度ひろつたんだから、もう二升以上もぼくだけでひろつたい。よくひろつたなア、庄吉。よし、庄吉も許してやる。少しぐらゐ遊べエ。」
「ああ、ありがたい/\! ぼくにもお許しが出たアい!」
さう云つて庄吉は、ドカ/\と坂道をかけ登つて、まだ後向きで歩いてゐる高一のまん前に行つて、クルリと向き直ると、ペロッと赤い舌を出して、後向きのまゝ歩きだしました。すると勇治も金太も多喜二も、一番小さい松雄も、みんなそのとほりの真似をしました。と思ふ間に、庄吉がすべつてころんだので、せつかく後向きになつて舌を出したばかりの四人も、バタ/\と尻餅をついて、将棋だほしにころげてしまひました。
「ほれ見ろ、罰があたらア。ハハア!」
高一が上から見下して笑つたので、みんなムクムクと起き上りました。そして色のさめた服や着物の尻をさすりながら、とり落した栗むきのヘラ棒や、下へころんで行つた竹籠を素早くひろひ上げました。
「いてエ/\。だが、面白かつたなア。」
「うん、面白かつたい。」