おふくろへ
本文約1,300字 ・ 読了時間 約3分
あらすじ(AIが作成しました)
五年前、勘当同然で村を追い出された男が、久しぶりに実家を訪れる。麦飯を囲みながら母から聞かされる家を壊された時の苦難や、村人たちの暮らしの変化。貧しさの中で賢くなり、かつての自分を温かく迎えてくれる母や村人たちに触れ、男は自身の活動が支持されていることを確信する。労働者や農民の仲間たちと共に闘い抜く覚悟を決め、母へ向けた手紙の中で、過酷な闘争の最中にある自身の現状と、共に生き抜く誓いを綴る。
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おふくろよ おれは おまえまで そう かわっていようとは おもわなかった まえば が 一ぽんしか のこっていなかったというのではない あたま が まっしろになっていたからというのでもない また こし が ひんまがっていたからというのでも むろん ない おふくろよ おれは あのばん おまえが もりあげて だしてくれる むぎめしの しみて ざくろのみのように ポツポツするやつを やぶれしょうじ の なかにはった ねまきのまえで かきこみながら おまえから きいた あの いえをこわされるときのはなし ――ドンドンと かべをたたく きづちのおとが むないた を たたかれるように いたかったこと そのために おまえが びょうきしたこと だが びょうきがなおってから そうぎがはじまると おまえまで えんだんに はいのぼったこと そのとき しんけいつうで ねていた おやじまでが 「ばあさん しっかりたのむぞ!」と はげましたということ………… そんな かずかずの ものがたりをきいていると おふくろよ おれは ほんとに むぎめしが のどにつまったよ ほんとに よのなかはかわったな と おもったよ おふくろよ おれは おまえもよくしってるとおり 五ねんまえ かんどう どうようの しうちをうけて おまえたちや むらのやつから むらを おいだされた おとこだった だが おふくろよ だが いまでは むらのやつも おまえたちも みんな このおれを したしくむかえてくれたのじゃなかったか かわったな おふくろよ おれは どんなきもちがしたとおもう? おれは なみださえにじみでたぞ それはなんのためだ? みんな びんぼうのためじゃないか びんぼうは むらのやつらをも おまえたちをも みんなかしこくしたのだぞ…………