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TORENDIA

東洋文化、東洋思想、東洋史

本文約9,600字 ・ 読了時間 約20分

あらすじ(AIが作成しました)

東洋文化や東洋史といった概念を論じる。日本人が世界の文化や歴史を東洋と西洋に二分し、前者を固有のものとする考え方を検証する。地理的呼称である東洋には、風土や歴史を異にする支那や印度が含まれ、互いに共通の文化圏を形成してはいない。西洋文化が共同の歴史を有するのに対し、東洋は概念として成立しないと指摘し、東洋史という枠組みに拘泥することの不合理さと、歴史研究における真実の意義を問う。

津田左右吉

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東洋文化とか東洋思想とかいう語が西洋文化または西洋思想と対立する意味において一部の人士に用いられるのは、かなり久しい前からのことであって、日本人の文化、日本人の思想がやはりその東洋のであり、従ってそれが西洋のに対立するものの如く説かれるのである。これには国際関係における西洋の国々の勢力に対抗する意味での東洋主義とか亜細亜主義とかいうものとも或る程度の関聯があるように見うけられるが、その根本は日本人の文化を現代の西洋の文化に対立させ、現代の日本人の生活における西洋文化の要素を外来のものとし、そうして東洋のをその固有のものとする考えかたから出ているらしいので、いわゆる思想問題の喧しい近ごろになって特にこういう語を声高く叫ぼうとするもののあるのも、之がためであろう。が、一体、東洋文化とか東洋思想とかいうのは何を指すのであるか。あるいは寧ろ、そういうものが存在するのであるか。

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