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TORENDIA

日本に於ける支那学の使命

本文約16,100字 ・ 読了時間 約33分

あらすじ(AIが作成しました)

支那事変を機に、日本人の支那に対する知識の欠如を指摘し、学問としての「支那学」の重要性を論じる。従来の漢学が儒学の伝統や教義に縛られ批判的な考察を欠いていたことを批判し、近代的な学術の手法で支那のあらゆる文化現象を解剖・分析する新たな学問的姿勢を提唱する。さらに、支那の研究を先導し、西洋の学術とも対峙しうる水準へと高めることが、日本の学界が果たすべき使命であり、学術的権威を以て世界や支那に貢献する道であると説く。

津田左右吉

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こんどの支那事変が起ってからたれしも深く感ずることは、支那についての日本人の知識があまりにも足りなさすぎるということであろう。日本人が支那についての研究をあまりにも怠っていたということであろう。支那文字をつかうことがあまりにも好きであり、支那を含む意味で東洋ということを何につけてもいいたがる日本人が、その支那についての知識をあまりにも有たなさすぎることが、こんどの事変によってよく知られたのではあるまいか。あるいはこれから後もますますよく知られてゆくのではあるまいか。しかし時局について語ることは、わたくしの職分を超えている。わたくしはただ、こういう状態には学問としての支那の研究、即ち支那学、が日本においてまだ十分に発達していないところにも理由があるということを述べ、そうしてそれと共に、支那学は単に目前の実際問題を解決するについて必要な知識を提供する責任があるにとどまらず、学術そのものとして大なる使命を有っていることを説きたいと思うのみである。

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