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TORENDIA

ごみだらけの豆

本文約3,300字 ・ 読了時間 約7分

あらすじ(AIが作成しました)

地震後の食糧不足の中、町で豆を購入した美代子は、持ち帰った豆が土や藁混じりの粗悪品であることに気づく。一家は食べるのを諦め箱にしまったが、その後町の物流は回復し、結局その豆を食べる必要はなくなった。ある日、美代子と弟の年ちゃんは、その豆を町のお宮にいる鳩の餌として与え始める。姉弟は鳩と触れ合う喜びを知り、当初は不誠実な店を恨んでいた家族も、豆が鳩や子供を喜ばせる幸せな役割を果たしたことに思いを馳せる。

小川未明

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🎧 ごみだらけの豆 / 朗読音声: VOICEVOX:九州そら

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地震のありました、すぐ後のことであります。町には、米や、豆や、麦などがなくなりました。それで、人々は、争って、すこしでも残っているのを買おうとしました。

ある乾物屋では、こんなときにこそ、小舎をそうじして、平常落ちている豆や、小豆などを拾い集めて、売ってしまわなければならぬと思ったのです。主人や女房は、小舎の中をはいて、きれいに、落ちている豆や、小豆を一ところに集めました。それは、かなりたくさんな量があったのです。大きな器の中に入れて、店に出しておきました。

美代子は、外から、家へ帰ると、

「お母さん、いま、町の一軒の乾物屋にたくさん白い豆がありましたから、早く、なくならないうちに買っておきましょう。」といいました。

お母さんも、お父さんも、びっくりしたような顔つきをして、

「ほんとうに豆があったの。それは、なくならないうちに買っておいたほうがいい。はやく、おまえいって、二升ばかり買っておいでなさい。」と、お母さんはいわれました。

美代子は、ふろしきを持って、いそいそと家から出ていったのです。その後で、お父さんと、お母さんとは、話をなさいました。

「よく豆がありましたこと。」

「なにを見てきたのか、いまごろそんなものがあろうはずがないさ。」

「だって、あの子が、見てきたのですもの、どこかからきたのでしょう。」

「どこかからきたのなら、その家一軒ばかりではないだろう。まあ、ほんとうに買ってくるか、もうすこしたてばわかる。」

こんなふうに、お母さんと、お父さんとは話していられました。

そのうちに、美代子は、重そうに、ふろしき包みを下げてもどってきました。

「あったかい。」と、お母さんはいわれました。

「なるほど、買ってきた。えらいものだ。」と、お父さんは、まず、その手柄をほめられました。

しかし、美代子がふろしきを解いて、お父さんや、お母さんの目の前に、それを見せたとき、お母さんは、指さきで、豆を分けながら、

「まあ、たいへんにいろいろなくずがまじっているのだね。」と、目を円くなさいました。

そして、見れば、見るほど、土がはいっていたり、わらがはいっていたりするので、お母さんは、あきれた顔つきをして、

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